前回4月24日に初めてウクライナ入りした際に見た市街地の実情などを概説すると共に、隣国で目にした状況についてもお伝えします。
ウクライナ支援の皮切りとして、駐日ウクライナ大使館に届いた支援物資の仕分け、輸送費の概算、輸送手段の決定に携わりました。最終的に輸送先も決まり、手続き・公式書類の受け取りも無事済ませることができました。
ウクライナ入りに向けて出国する当日、ウクライナ・モルドバ友好協会、理事長本間氏・山田氏に同行する形でワルシャワ(ポーランド)に到着し、翌日キシナウ(モルドバ共和国)に向かいました。
ワルシャワに到着後、避難民の受け入れや、ボランティアの活動実態を視察致しました。
翌日モルドバに到着、支援物資調達の為に市場へ向かいました。
キシナウの市場では、築地場外市場の10倍近い面積を誇り、多様種の商品が販売されています。価格・輸送等の交渉も行え、スーパーマーケットで購入するより、安価で仕入れを行えます。
モルドバにて活動中、国境地域で爆発があり、隣国の沿ドニエストルへ入国し、ルートの確認を行うが、ロシア軍が駐留しており検問所で物資が没収される可能性がある為、山田氏をモルドバに残し急遽、飛行機で再びワルシャワに戻りました。
ワルシャワから長距離バスを利用して、ルブリンを経由しリビウに入りました。
リビウ(ウクライナ)到着直後、空襲警報が鳴り建物内へ避難を余儀なくされました。ここでは戦時国と言う事を改めて実感しました。
その後、長距離列車を利用してウクライナの首都キエフに到着しました。到着後、運んだ止血帯をすぐに渡しました。*ウクライナ国内は原則撮影禁止との事で写真はありません。キーウは厳しいです。
ブチャ イルピン 5月1日
翌日、ボロビアンカでは半壊したマンションを目にしました。
ニュースなどで見た破壊された情景がそこにはありました。
ボランティアでは、無名のウクライナ人ボランティア活動家が食料を配布しているのみでした。1週間後再び訪れた際は、商店も開き避難していた方々も徐々に戻って来ておりました。
軍部の特別許可を得てゴストメル飛行場でアントノフ(An-225)を見る事が出来ました。
報道陣に公開される前だった為、現場には爆発物や遺体の一部が散乱している状態でした。
四方から、砲撃が始まった為、避難を余儀なくされ飛行場を後にしました。
戦時の混乱・燃料不足により、当初計画していた、バスでの避難民の輸送計画は困難と判断し、次回に持ち越しとなりました。
その後、本間氏は、避難者を引率して、ワルシャワに戻り、以降は単独にて、市内の撮影、地元のドクター等、医療従事者の方と医療品を届ける活動、動物保護シェルターを訪問することができました。
空爆を受けて、破壊された保護動物施設。200匹を超える動物達が爆発により亡くなりました。ウクライナ国内外では、ヨーロッパからの動物支援が充実しており驚きました。ここの施設では、ソーラー発電などのインフラ整備にまだまだ支援が必要とのことです。
キーフ市内の動物園の取材を試みましたが、動物達は、オデーサの動物園に避難した様です。
キーフ市内では深夜に毎晩、空襲警報が流れておりました。
ウクライナでは戦地や被害地を除く、多くの市で通常通り生活用品などを入手できます。*牛肉は流通していない。
ワルシャワセントラル駅(ポーランド)でボランティア活動を行っている日本人スタッフ
ウクライナの一般市民は言います、物なら売っている。でも、お金がない。物より現金の方が役立つ。物ならガソリンが欲しい。
ロシアによる石油貯蔵施設への攻撃で、購入制限がされています。
また、経済活動が停止している為に、失業者が多くおります。
もし、あなたがウクライナに物資を寄付しようとしているなら、参考にしてください。ウクライナは農業大国です。本当に必要な物を送ってください。
ウクライナ政府の必要な支援物資は、戦闘兵器やそれらに要する備品、車両・ドローン。戦闘での負傷時に使用する高度な医療用品、手術用具や麻酔薬、止血帯などだということです。(止血帯は、安価な粗悪品では、紐が切れたりして危険です)
また、ウクライナ国内には複数の民兵組織や教会の医療チーム・ボランティアが活動しており、独自に資金や物資の調達を国内から、募っています。(*転売するなど悪徳ボランティア活動家もいるので、注意してください。)
すでに止血帯などの輸送依頼を受けており、次回は7月にウクライナ入りする予定です。Equality Personal Unionは国際人的支援を主とし、実情を皆様にお伝えできればと活動しています。